Webサイトに掲載するメールアドレスに対する迷惑メール防止対策


Webサイトからのお問い合わせは、コンタクトフォームなどを設置して対応されるサイトが多いのではないでしょうか。人気で利用が多いWordPressなどでは、プラグインを使って手軽にコンタクトフォームが設定できたりします。

ただ、迷惑メール対策となるとなかなか完璧な対策がなく、WordPressでもアンチスパム系のプラグインで送信元をチェックしたり、reCAPTCHAというサービスを利用して人間かボットかを識別する対策も行ったりします。

WordPressでreCAPTCHAを利用する方法は下記でご紹介しています。

↓ ↓ ↓

WordPressのContact Form 7にreCAPTCHA v3を追加して迷惑メール対策

一般の方はプラグインを使ったり、迷惑メール対策のサービスを使ったりすることは、設定をいろいろ覚えたり使い慣れないといけないので大変です。
手軽にできるお問い合わせの設置は、メールアドレスを掲載することでしょう。

Webページにメールアドレスを掲載することでも、悪意のあるプログラムでソースコードなどから自動でメールアドレスを採取され、迷惑メールを送られることもあります。

メールアドレスを掲載する場合もいろいろな対策があります。
どれも完璧なものではありませんが、一番手軽でおすすめな方法をご紹介します。

JavaScriptなどのプログラムが絡むと、多くの方が難しくてできませんので、少しHTMLの知識があればできる方法に絞ります。

  1. メールアドレスを画像にする
  2. 「@」や「.」を別の文字にする
  3. 数値文字参照で記述する



1のメールアドレスを画像にする方法は、
メールアドレスの文字を画像として掲載していきますが、ユーザーには画像を見てメーラーに自分で打ち込む手間がかかります。また、使用しているフォントによっては小文字のlなのか、大文字のIなのかが区別しにくく間違えを起こすこともあります。

2の「@」や「.」を別の文字にする方法は、
メールアドレスのアットマーク「@」とドット「.」を別の文字や記号(info■example▼com)にしておき、ユーザーには変更してもらうような手順を教える必要があります。そして変換する手間もかかります。

1と2の方法は、ユーザビリティを考えるとあまり好ましくない方法です。

そこでおすすめするのが3の数値文字参照で記述する方法です。


数値文字参照で記述する


数値文字参照とは、Webページのマークアップ言語であるHTMLで、機種依存文字などが文字化けしたりするのを防ぐために利用され、Web規格で参照されるものです。

数値文字参照は10進数コードを用いて表記していきます。

書式:「&#10進数コード;


10進数コードで表現できるものはたくさんありますが、45番~126番あたりを覚えておくと大体のメールアドレスは変換することができます。

メールアドレスで利用できる数値文字参照


小文字の「a」でしたら「a」、「@」は「@」で表現されます。
この数値文字参照を使ってメールアドレスを表示していきます。

Webブラウザの表示上はしっかりメールアドレスが表示され、ソースコード上では数値文字参照の文字列が並びます。

10進数コードを見ながら一文字ずつ書いていくのは大変だと思うので、数値文字参照への変換ツールをご用意しました。
以下の変換ツールでメールアドレスを入力して、数値文字参照に変換してみてください。

メールアドレスを数値文字参照へ変換:


メールアドレス



数値文字参照



サンプルとして、
info@example.comというアドレスを数値文字参照で記述していく場合で見てみましょう。

メールアドレスをクリックして自動でメーラーを立ち上げる際に使われる、aタグのhref属性に「mailto」を設定する場合でも数値文字参照は使えます。

mailtoには数値文字参照を記述して、表示は画像にするパターン

<a href="mailto:&#105;&#110;&#102;&#111;&#64;&#101;&#120;&#97;&#109;&#112;&#108;&#101;&#46;&#99;&#111;&#109;"><img src="mailto.png"></a>



表示は画像ですが、画像をクリックするとメーラーが立ち上がり、mailtoに設定してあるメールアドレスへスムーズにメールを送ることができます。

もちろん、表示も数値文字参照で記述してもかまいません。

<a href="mailto:&#105;&#110;&#102;&#111;&#64;&#101;&#120;&#97;&#109;&#112;&#108;&#101;&#46;&#99;&#111;&#109;">&#105;&#110;&#102;&#111;&#64;&#101;&#120;&#97;&#109;&#112;&#108;&#101;&#46;&#99;&#111;&#109;</a>



この時、表示上からメールアドレスを採取するツールが利用されている場合はちょっと防ぐのは難しくなります。
ただ、ユーザーは自動で立ち上がるメーラーだけでなく、コピーして別の方法でメールを送ることができます。
自由に選択できるのはユーザーにとってはありがたいです。

今後、数値文字参照も解読して対応してくるものが出てこれば、防ぐことはできなくなります。


最初にも言いましたが、迷惑メールを防ぐ完璧な方法はありません。
あくまで、ある程度のものは防ぐという意味で、手軽に行えそうな方法をご紹介しています。

1つの方法として参考にしてください。