YouTube視聴者のリサーチに使えるトレンド機能



事業や個人活動でYouTubeを活用して動画配信やチャンネル運営を行う際、多くの視聴者に動画を見てもらうために、さまざまな工夫が求められます。動画制作においても、視聴者のニーズに合ったコンテンツを考慮することが大切です。

YouTubeのチャンネルアナリティクスでは、自分のチャンネルのアクセス数や視聴状況など、動画分析に役立つデータを確認できます。
特に、検索ボリュームの高いキーワードを抽出し、視聴者の興味や行動を把握するトレンド機能は、YouTube動画SEOにおいて非常に有効です。

今回ご紹介する機能は以前、「リサーチ」という名前から、AIを搭載してブラッシュアップされ「インスピレーション」という名前に変わり、その後さらに「トレンド」という名前に変更されました。

ここでは、YouTube動画のSEOに活用できるトレンド機能についてご紹介します。

YouTubeのインスピレーション機能


管理しているYouTubeチャンネルのYouTube Studioにアクセスして、「アナリティクス」のメニューからチャンネルアナリティクスのページに進み、タブメニューから「トレンド」のタブを選択します。

トレンド機能では、キーワード検索で動画のヒントを得ることができます。
ユーザーは何を検索しているか」の項目は、デフォルトでは運用チャンネルのカテゴリーに合ったユーザーの検索ワードが自動的に表示されます。
他、「インスピレーションをもたらす新しい動画」の項目には、アイデア出しのヒントとなる参考動画が表示されます。

YouTube Studioのトレンド機能



「ユーザーは何を検索しているか」の項目をすべて表示してみますと、運用チャンネルに適した多くのキーワードを確認することができます。

YouTubeチャンネルに合ったユーザーの検索ワードが確認できる



参考となるユーザーの検索ワードから1つ選択すると、選択したキーワードで参考情報やユーザーの調査ができます。
検索バーには、自分が調べたいキーワードで検索していただいてもOKです。
このトピックに関する上位の検索キーワードの項目には、多く検索されているキーワードが表示されます。ユーザーの行動を把握するのに一番気になる部分だと思いますので、すべて表示して確認するといいでしょう。
他のユーザーが見ている動画の項目は、動画コンテンツ制作に役立つ参考となる動画が表示されます。

検索したキーワードの右にある「アイデアをブレインストーミングする」のボタンからは、生成AIを活用して動画コンテンツ制作に役立つアイデアを生成することができます。
しかし、2024年12月現在はこの機能はまだ日本語には対応していないようです。
英語でキーワード検索をすると類似するアイデアを生成してくれます。(こちらについては後述します)

キーワードに対するトレンド機能での調査



多くの上位検索キーワードが並ぶなか、それぞれの検索キーワードには、「検索量が普通」というように検索ボリュームを確認することができます。
「音量が小さい」は日本語翻訳がおかしいのか、おそらく検索ボリュームが少ないということだと思います。
検索ボリュームからもユーザーの行動が見えてきますので、こちらも参考に動画のコンテンツ内容を考えていきましょう。

また、後からスムーズにアクセスしたい検索キーワードは、ハートマークを選択して「保存」しておくこともできます。

YouTubeチャンネルのトレンド機能での上位の検索キーワードと検索ボリュームの調査



保存した検索キーワードは、トレンドタブのトップの検索バーの右上の「保存済み」から、保存済みのページにすすみ確認することができます。
必要なくなた検索キーワードは、ゴミ箱アイコンを選択して削除ができます。

保存したトレンド検索キーワードの確認

前述しました「アイデアをブレインストリーミングする」のインスピレーション機能について、2024年10月現在は日本語に対応しておりませんが、英語でキーワードを検索しますと、動画コンテンツ制作に役立つアイデアを生成してくれます。
生成するものはタイトル(見出し)だけでなく、「概要を生成」のボタンからは概要を生成することもできます。

インスピレーション機能は通常、YouTubeチャンネルの「コンテンツ」の項目の「インスピレーション」のタブから利用していくことになります。(もちろんトレンドの検索結果からも)

YouTubeのインスピレーション機能を活用した類似するアイデアの生成



画面右側の入力欄より、調査したい内容を入力して「アイデアを生成」のボタンを選択して実行します。
アイデアを生成しますと、複数のタイトルと概要を生成してくれます。
対象の内容を選択すると詳細が確認できるほか、さらに詳しくアイデアを出してもらうこともできます。

類似するアイデアの生成(タイトルと概要)



英語でもそのカテゴリーに興味を持つユーザーは日本も同じですので、まだ日本語に対応していなくても、英語で検索してこの機能を活用されるといいでしょう。
英語圏にも向けて配信するチャンネルは、そのままうまく活用できそうです。

最後に


YouTubeチャンネルのターゲットユーザーがどのようなことに興味を持っているか、また関連する情報に何を期待しているのかを理解することで、動画のコンテンツやタイトル、説明文をより効果的に構成できます。
これにより、動画のクオリティを向上させることができ、より多くのユーザーに視聴してもらえることができるでしょう。

また、トレンド機能と併用してインスピレーション機能も活用すれば、AIを活用して動画コンテンツ制作のアイデアを生成してくれるため、動画配信やチャンネル運営において心強いサポートとなることでしょう。

ぜひ、チャンネルアナリティクスのトレンド機能を活用してみてください。