Webブラウザのデベロッパーツールを使ってWebページの要素単位のスクリーンショットを撮る


Webページの表示エリアやページ全体のスクリーンショットは、多くのWebブラウザのツールを利用することで撮ることができますが、WebページのHTMLの要素単位でスクリーンショットを撮る方法はあまり聞きません。
普通にツールを利用する方法では、表示エリアかページ全体かの2つの方法でしょう。

部分的にスクリーンショットを撮る方法は、WindowsでもMacでもデフォルトで搭載されている機能で、ショートカットキーを使いながら行えます。しかし、部分キャプチャを撮っても余分な部分が必要ない場合は、別の画像を編集するツールで切り取ったりと、また一手間かかってきます。

HTMLの要素でキレイにスクリーンショットが撮れたらいいですよね。

実は、デベロッパーツールの機能を利用して、要素単位でスクリーンショットを撮る方法があります。
Google ChromeやFirefox、Safariではそれが可能です。
各ブラウザで操作方法が少し違いますが。

ここでは、Webブラウザのデベロッパーツールを使ってWebページの要素単位のスクリーンショットを撮る方法をご紹介します。


Google Chromeの場合


デベロッパーツールの左上の選択ツールを使い、表示画面から要素を選択します。
ソースコードでも選択されているのが確認できます。

Google Chromeのデベロッパーツールで要素を選択



要素を選択した状態で、デベロッパーツールのコマンドメニューを開きます。
コマンドメニューは以下のショートカットで利用できます。

Mac :「command + shift + p」
Windows :「ctrl + shift + p」



コマンドツールでは、コマンドを打って操作を行っていきます。

Google Chromeのコマンドツール


たくさんコマンドは用意されていますが、ここではスクリーンショットについてだけご紹介。

Capture」と打ち込むと、いくつかの候補のコマンドが表示されますので、「Capture node screenshot」を選択してEnterキーで実行します。
そのまま全てコマンドを打ち込んで実行してもらってもいいです。

Google Chromeのスクリーンショットコマンド



コマンドを実行すると、要素のスクリーンショットがダウンロードされます。

WebページのHTML要素のスクリーンショット



その他のコマンドは、
Capture area screenshot」でコマンドの実行後に画面からエリアを選択、「Capture full size screenshot」でページ全体、「Capture screenshot」で表示範囲のスクリーンショットを撮ることができます。


Firefoxの場合


Firefoxでは、コマンドと一緒にHTMLの要素も打ち込んでいきます。

デベロッパーツールから「コンソール」のタブを選択します。
こちらの制御用モニターのコンソールに、以下のコマンドを打っていきます。

:screenshot –selector ‘#top_logo svg’



指定したCSSセレクタのスクリーンショットを撮ることができます。
サンプルでは、ID「top_logo」の中のsvg要素を指定しています。
もし、複数マッチする場合は、最初のノード(要素)が対象となります。

FirefoxのデベロッパーツールでHTML要素のスクリーンショットを撮る



コマンドを実行しますと、スクリーンショットを撮ってダウンロードされます。

その他のスクリーンショットに関するコマンドは、以下が用意されています。

表示範囲のみ
:screenshot

ページ全体
:screenshot –fullpage

表示範囲のみをクリップボードにコピー
:screenshot –clipboard



上記のコマンドのパラメータは、他のパラメータと組み合わせることもできます。

:screenshot –clipboard –selector ‘#top_logo svg’
:screenshot –clipboard –fullpage



クリップボードにコピーする画像を、要素単位かページ全体かをパラメータを繋げることで自由にコピーできたりします。


Safariの場合


Safariでは、コマンドを打つのではなくマウス操作で行えます。

デベロッパーツールの上部中央の少し右に選択ツールがありますので、こちらで表示範囲から要素を選択します。
Elements(要素)」のタブのソースコードの表示で、要素が選択されているのが確認できます。

要素を選択した状態で右クリックして、「Capture Screenhot」を選択します。

SafariのデベロッパーツールでHTML要素のスクリーンショットを撮る


これで単一要素のスクリーンショットが撮れ、ダウンロードフォルダに保存されます。

Safariでは背景が透過のSVGや画像だと、透過PNGとしてスクリーンショットが撮ることができます。
ここはGoogle ChromeやFirefoxではできないところです。

もしページ全体を撮る場合は、htmlやbody要素を選択していただくと、フルスクリーンショットを撮ることができます。

SafariのデベロッパーツールでWebページ全体のスクリーンショットを撮る



HTMLを少しわかる方だと、Safariでの操作が楽かもしれませんね。

Webブラウザのデベロッパーツールを利用した、様々なスクリーンショットの撮り方をご紹介しました。
意外と便利なので必要な時には、ぜひ試してください。